SNSはいいね!やフォロワー数よりも売上をあげるためのもの

41月 - による usharp - 0 - blog インターネットでの販促

【目的はフォロワーを増やすことではなく売上を上げること】

主に飲食店や零細企業の販促に関するご相談を受けたり、それをかたちにすることを仕事としています。
机上の空論は書くことはできないので最近の事例をもとに述べていきます。
当方が推奨する「小さな販促」が結果として実際に見えた事例です。大半のクライアントさまに対して守秘義務がありますのでほとんど当方のサイトには掲載できないのですが、唯一、以下のクライアントさまだけは当方の仕事を公開・掲載することを快くご承諾いただいています。

お店は北山権右衛さん。お蕎麦屋さんです。
以前にも何度か掲載させていただいています。店主さまは「インサイトでもなんでもつこうてくれてえぇよ」と器の大きさを感じます。いつもありがとうございます。

【小さな販促活動】

当方がご指導させていただいて、当方が抜けたあとでも持続可能で継続的な広報活動をそのように定義しています。大きな宣伝広告費をかけて即効的に効くものではなく、少なくとも3ヵ月〜半年は地味な投稿や撮影業務が続くことが多く忍耐との勝負でもあります。
その中でもSNSは有効な広報手段です。今回は主にSNSを使った事例報告です。Instagram、Twitter、Facebook、Googleマイビジネスなどをつかっていますが、今回はInstagramに焦点をあてて振り返ってみます。いずれにせよ完全家内制手工業的な作業でネット広報を展開していきました。有償の広告費はゼロです。お店のスタッフが中心でやっています。当方は、やり方のご指導と写真撮影および撮影のご指導という立場です。
北山権兵衛プロフィールページ
北山権兵衛さまはInstagramは2018年の1月から使っておられますが、積極的に投稿を始められたのは6月くらいからです。やはり結果が顕著にあらわれるまでに半年かかっています。

【顕著にわかる結果】

  • 年越しそばの予約注文が昨年の2倍に増えた
  • 12月31日(大みそか)は開店(11:00 )から閉店(22:00 )まで常に満席。客足が途切れることはなかった。スタッフは休憩の時間もとれず。20年以上営業されててこんなことは初めてとのこと
  • ネットで写真を見て「おいしそうだから」という理由で新規顧客からの予約注文あり
  • 他府県ナンバーの車が多く来店。お正月休みを利用して旅行・帰省した折にご来店いただいたと推測します(店舗前の通リは停車車両で駐車場待ちの状態)
  • 店内で食べられて、さらに「おいしい蕎麦なのでお土産にして」とご注文をいただく。つまり客単価が倍になるお客様がいらっしゃいました

【ユーザーに見つけてもらうためにやったこと】

ハッシュタグをいろいろ試す

●来店し、めしあがっていただかないことには売上はあがりません。
まず、お店を知っていただこうと”京都” という言葉がはいったハッシュタグを頻繁に使用しました。
#京都ごはん #京都ランチ #京都グルメ #kyoto など。

●場所・位置を示すハッシュタグ
旅行者や近隣の植物園、コンサートホールなどに来られている方にも見ていただけるように場所を示すハッシュタグを使いました。
#北山 #kitayama #京都府立植物園 #京都コンサートホール
Googleの解析により、スマホからの検索がほとんどだとわかっていますので検索者の”検索時の位置”を意識しました。つまり通過客に認知していただくように工夫をしました。
*店舗内には”京都府立植物園” ”京都コンサートホール”などのポスターやパンフレットも設置してご案内させていただいております。

●”店舗内装および設備”と”ご来店いただきたいお客様を想像”して言葉(=ハッシュタグ)をさがしました。

  • スタッフがジャズファンでBGMに流れていることが多い→#jazz など
  • 和食なのに洋装のしつらえ→#アンティーク 家具など
  • 床が入り口からフラットで車椅子のお客様もこられる→#バリアフリー など

投稿する時間は開店までに

昼食時に店舗の近くにいるであろうユーザーにアプローチするために、主に彼らの移動時間(通勤時間)に投稿をみてもらえるよう心がけました。11時に開店なので7:00〜10:30の投稿が多いです。もちろん毎日投稿しています。

他SNSとの連携やリンクは最小限に

例)Facebookで「インスタはじめました。フォローお願いします」など、こちらからはユーザーが意図的にかぶる行動を極力すくなくしました。店舗を全く知らないユーザーに見つけてもらうためです。Twitterについても同様。→新規でご来店いただくお客様の増加につながりました。

【規模にあった販促】

このお店のアカウントに対する”いいね!”の数やフォロワーも多くはないです。では、なぜ顕著に数字になって結果が見えたのか?
おそらく「投稿が刺さるユーザー」の比率が高いのだと思います。”刺さる”とはこの場合、”ご来店いただき、お蕎麦をめしあがっていただける”ことが可能なユーザーのことです。フォロワーや”いいね!”をくれた(だけの)ユーザーのことではありません。

さらに、”いいね!”がなくても#jazz や#バリアフリー などのハッシュタグをつけることにより、それらのハッシュタグをフォローしているユーザーに見ていただける可能性がおおきくなります。つまり、飲食店以外のことを話題にしているコミュニティで「北山権兵衛」というお店を全く知らない人にも認知してもらえるわけです。

食べ物の写真の投稿は”いいね!”がたくさんつく傾向があります。”いいね!”ねらいのインフルエンサーなどはそれでいいのですが飲食店の投稿の場合には、いくら写真に”いいね!”をもらっても直接的な売上げにはなりません。それをどうやって売上につなげていくのかということを工夫して投稿していかなければなりません。

【数で虚勢をはるのは偽インフルエンサーとか偽有名人】

飲食店のネット広報に限って言えば「多数の”いいね!”や”フォロワーの獲得”は目的ではありません。

身も蓋もないですが、このような商品もあります。
https://hash-hikaku.com/whyneedtools/

一気に過去のものを含むすべての投稿に”いいね!”をつけてくるユーザーや、何度も”フォロー⇄解除”を繰り返してくるユーザーはこれらを使っている可能性が高いと思います。コメントまで自動でつけてくれるものもあります。どうでもいい内容です。
例)「素敵なお写真ですね。よかったら私のページものぞいてくださいね。」

きれいでわかりやすい写真を自信をもって投稿していれば、過度にフォロワー数や”いいね!”の数を気にしなくていいと思います。小手先のSEO対策が効かないのと同じですね。