小さな販促活動のすすめVol.1
「いいね!」の数を増やすのではなく「いいね!」の質を上げる工夫を
【目的はお店を知らない人に見つけてもらうため】
飲食店など来店型のビジネスではお店やその商品を「知らない人に認知してもらうこと」がだいじです。インターネットにおける広報の役割はこれつきます。知らない人に興味をもってもらう「アテンション」の間口を広げる作業なのです。
【「いいね!」と「フォロー」数が売上に反映されない原因】
考えられる要因
- ”見ました”の「いいね!」
- ”逆営業のため”の「いいね!」&「フォロー」
- かまってちゃんの「いいね!&「フォロー」とコメント(←粘着質系とさぐり系があるとおもいます。いずれにせよ時間の無駄)
- フォロワーが”自動「いいね!」”するアプリを使っている(←投稿を見ちゃいないw)
などが考えられると思います。
SNSはこちらから”営業をかけるツール”であるということは、”営業をかけられるツール”であるともいえます。知らない人から「いいね!」や「フォロー」されるのはうれしいことなのですが、販促効果を見るときには意味のない「いいね!」や「フォロー」がどれくらいの割合で存在するのか注意したほうがいいです。フォローバックねらいのフォローがなんと多いことか…。そういうアカウントはフォローバックするとすぐにフォローをはずされます。
来店型のビジネスでは、いくらInstagramやFacebookの「いいね!」と「フォロー」を多く獲得しても来店していただかないことには売上にはつながりません。地球の裏側に住んでいる人から「いいね!」&「フォロー」されても1円にもならない場合が大半です。わけのわからんスパムメッセージ送信のためにフォローする輩もいるようです。※もちろん日本に来たときに「わざわざ寄っていただける」ケースもまれにはあると思います。
直接的・直近的に売上に反映させるには、例えば旅行エージェントなど、少しでも来店につながる可能性のあるアカウントをこちらからフォローしていくほうがいいのです。
小規模な飲食店にとっては”新規でどれだけ来店していただき、食べていただけるか”がインターネットの広報活動の大きな目的です。
【小さな販促活動は店主様ご自身でできます】
大手のチェーン展開されているところは立派な広告エージェントがついています。予算的にも大きいです。これを仮に「大きな販促活動」と名付けます。
これとは対照的ですが当方がお手伝いできるのは予算的にちいさく、当方がいなくなっても店主様やスタッフが継続できる広報活動です。これを当方は「小さな販促活動」と名付けています。業種によって全くやり方が変わってくるのでクライアントさまと一緒にその立ち上げの部分を構築させていただくことが楽しいです。
(※当方は、プランまる投げでというお考えをおもちで一緒に企画に参加していただけない企業さまや店舗さまはお断りしています)
必要なもの
1.自社ホームページ
まずはこれ。独自ドメインのホームページ。Googleは独自ドメインのサイトを評価しています。これがあるのとないのではGoogle神からのあつかわれ方がだいぶ違います。
最近ではAMP(Accelerated Mobile Pages(ホームページのスマホ表示最適化の言語/規格)の導入推奨などでホームページはある程度形式化してきていると思います。
メニュー、所在地、ポリシー、店内写真、が固定情報。あとはキャンペーンや日々の最新情報はブログ形式で投稿。
レンタルサーバーとWordPress(=ブログソフト)と独自ドメイン(.comとか.jp)の最低限のセットは比較的安価で作れます。デザイン的に奇異で異端なものというよりは写真(特に食べ物系は)をきれいにみせることをだいじに考えてつくったほうがいいみたいですよ。
2.Google アカウントおよびマイビジネスへのオーナー登録
Google神は自分のところのシステムをよく動かしてくれるお店が好きみたいです。Googleマップにも正確に表示されやすくなりますしね。これも登録はご自身で可能ですよ。
3.各種SNSアカウント登録・情報発信(今現在はTwitter, Facebook, Instagramでしょう。LINEもうまく使えば有効)
ターゲットを絞り込みやすいという点で非常にすぐれたシステムです。年齢、性別、地域など商圏にみあった投稿もできますし、または全国レベルの広報もできます。
【インターネットでの新規開拓とは?】
店舗を知っている人は店舗名と場所でまず検索してくるでしょう。そういう人はお店のファンであるかリピーター、または同業者である可能性が高いと考えます。
だいじなのはオーガニック検索。自然検索というやつです。これの検索結果への露出を増やしていくことが新規顧客獲得の大前提です。
「〇〇駅」 「ランチ」 「和食」 などの検索結果に店舗の情報を露出させる工夫をしていきます。そのためのGoogleアカウントでありSNSなのです。
ひと昔前はキーワードタグがうんぬん…、本文中にキーワードを盛り込んで…とか被リンクを無理やり作る、などすることで検索エンジン対策をしていましたが、今はぜんぜん違います。かえって逆効果になる場合もあります。
【具体例】
以下の円グラフは当方がお手伝いさせていただいているお店の検索比率です。※クライアントさまの掲載許可をいただいています。
このお店は小さなおそば屋さんの老舗で知る人ぞ知るお店でした。繁華街ではなく街郊外にあるのでお客様にわざわざ来ていただく必要があるのです。
まずは独自ドメインのホームページ制作。
そしてFacebookページで情報を投稿していきました。
メニューの写真もなかったので撮影させていただきました。ちなみにこれらの写真はホームページ関係だけではなく店内の印刷メニューにも流用しました。
直近一ヶ月間のデータです。7割以上が店舗名で検索(=直接検索)せず、カテゴリーであいまい検索(=間接検索)して店舗のリスティング表示を見つけています。この7割のユーザーが新規顧客になる可能性があります。検索数6,970件が分母となり、このうちの何割かを来店につなげていくことが売上を上げる一つの要素となります(こちらのお店は新規のお客様にご来店いただき、SNSやGoogleへの評価もいただいています)。
まず、ポイントは自然検索でGoogleにリスティング表示される頻度をあげることからです。
次回はSNSへの投稿について考えていきたいと思います。今回はこれまで。
つづく。